板書例

豊かな人生を求めて ソクラテス


○古代ギリシャの思想家は、どのような生き方を求めたのだろうか

【無知の知】   教科書 P.249

デルフォイの神託 = ソクラテスの活動の始まり
 友人から、「ソクラテス以上の知者はいない」= デルフォイの神託
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問答 ・・・ 知者と言われるひとの知識を確認しようとした。
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善美の事柄 ・・・ 
  について、知らない
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神託の意味= 他の人は自分の無知を知らず、知者のつもり(知ろうとしない)
  ソクラテスは、無知であることを知っている から、一歩だけ知者だ
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無知の知 = ソクラテスの出発点
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「汝自身を知れ」 = デルフォイのアポロン神殿に刻まれた格言
    これの真の意味は、無知の自覚
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ソクラテスは、街頭に出て、広場(アゴラ)で、人々と対話をくり返した。
・・・人々に無知を自覚させ、フィロソフィアの大切さに目覚めさせること
   = ソクラテスの使命と考えた
    	( 相手は、批判されているような気持ちになったのでは? )
問答法(助産術、産婆術) ← ソクラテスがこう呼んだ
 こちらが何か教えるのではなく、相手が自分の内側から真の知を生みだす手助け
  (苦しみながらも、子どもを生みだすことは、産婆の仕事 )
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ドクサに気付かせる (本人が知っていると思いこんでいること=ドクサ)
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問答を繰り返し、相手の矛盾を指摘 → 相手の無知を自覚させ
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本当の知を共に探究する ・・・この活動に生涯をささげた

(ソクラテスは訴えたこと)
「ただ生きるのではなく、善く生きる」者だけが本当の意味で幸福になれる
  人間にとって最も肝心な真理を追究する生き方は、人間をすぐれたものにする

徳(アレテー) ・・・素晴らしい人間が持ってる、これがこの人の徳目
 これまでは、強い身体、財産、地位 があると、立派な人間と考えられていた
 これらは、外見や、身につけているものなどで、その人ではない。
魂(プシュケー)= 本当の自分 
 だから、自分の魂をできるだけすぐれたものにすることが必要
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魂への配慮 ・・・ 真の知を愛し求めてこそ、徳を身につけることができる
知徳合一・・・ 徳とは、善く生きるための知である。
知行合一・・・ 徳を知る者は、必ずその知を行動に移し、善い人間になることができる
正義 ・・・ 集団にとって有利な事柄
 正義とは何かを本当に知っている者は、その通りに行動せずにはいられない。
 (正義の味方)  不正を不正だと知って行なう者はいない。不正ではないと考えてする。
正義に従い善を行なえば魂は優れたものになる。
 不正を行なえば自分の魂が損なわれるから、不正はしたくないはず。
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福徳一致 ・・・ 徳を知る者だけが本当の意味で幸福になれる。
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知と徳と幸福は一体  ・・・ ソクラテスの確信

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ソフィストや政治家の反感
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裁判 ・・・ ソクラテスは、国家が認める神々を信じない
       しかも、若者たちを堕落させた いうことを聞かない
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陪審員 ・・・ 裁判員のような
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死刑判決
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正義を貫くこと= 逃亡の不正より、(正義=)魂への配慮を優先
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「正義」とは、法律など、社会が決めたこと 。間違いもある。